つくった入れ歯が合わずに我慢していませんか? 実はつくったばかりの入れ歯は、そのままでは決してお口に合いません。お一人お一人の患者様に合わせて定期的に調整を繰り返すことで、時間が経つにつれて身体の一部のようにフィットしいくものなのです。
「つくったから大丈夫」と判断され、定期的に調整をせずに合わない入れ歯を我慢しながら使い続けられる患者様が多いのが現状ですが、入れ歯は本来時間をかけて必要な調整をしながら使っていくのが理想です。調整を行うことでほとんどの患者様の痛みや違和感は予防でき、また途中から調整するようになれば軽減・解消されます。当院では患者様のご要望をしっかりとお聞きし、時間をかけてきちんと調整いたします。ご相談ください。
入れ歯が合わない理由は、状況によっていくつかにわかれます。
考えられる主な原因としては、
1.入れ歯のつくり方に問題がある
2.口の中の状態が変化した
3.性格や運動機能のマヒ
といったもの。つくったときに明らかに違和感を覚える場合は、1の入れ歯のつくり方に問題がある可能性が考えられます。また、加齢や歯周病によって、歯を支えるあごの骨が減ってしまった場合や、歯が抜けてしまった場合も合わなくなります。これらの問題はつくりかえたり調整したりすることで、解決するでしょう。
神経質な性格の人だと、口の中に入れ歯という「もの」が常に入っているのがどうしても気になる場合もあるでしょう。運動機能のマヒや異常反射によって合わない場合もあります。この場合は特殊な入れ歯をつくったり、時間をかけて慣れるよう練習したりする必要があります。
入れ歯が合わない状態なのに我慢して使い続ける方もいらっしゃいますが、さまざまなトラブルの引き金になりかねません。すこしでも気になる症状があれば、我慢せずにご相談ください。
合わない入れ歯を我慢して使うことで、残っている健康な歯に大きな負担をかけてしまい、歯の寿命を縮めてしまうリスクがあります。
顎の筋肉に余計な力がかかり、本来均等に分散される咬む力が偏り、顎関節に負荷をかけてしまいます。
噛むときの力がきちんと伝わらないので、骨がやせて退化する可能性もあります。
歯ぐきがぶよぶよとした状態になったり、「義歯性線維種(ぎしせいせんいしゅ)」という異常組織ができたりすることがあり、場合によっては切除しなくてはいけません。
入れ歯にかかる力が適切に分散しないため、強くあたる部分に「褥瘡性潰瘍(じょくそうせいかいよう)」という、床ずれのような症状が生じることがあります。
保険の入れ歯は、6ヶ月ごとにつくりかえても良い制度になっていることを、ご存じでしょうか。これは材質的に、半年使用すると合わなくなる可能性が高いことを認めているともいえます。実は材質や作成期間の関係で、保険が適用される範囲でぴったりと合う入れ歯をつくるのは、とてもむずかしいのです。
「どうしても保険の入れ歯で」と希望される方は、もちろんご希望に添った治療をいたしますが、当院では基本的に自費の入れ歯をおすすめしております。長く快適にお使いいただくために、自費治療をご検討ください。